過敏性腸症候群との付き合い方

お腹が痛くなる理由

私は高校生の頃に部活のメンバーとうまく行かず、保健室登校になったことがあります。

高校2年生で部長だったこともあり、簡単に辞められる状況ではありませんでした。

顧問の先生と何度も話し合い、「お前が辞めるなら他の部員も辞めさせる」と言われてプレッシャーにもなっていました。(今だったら虐待と言われそうですが)

どうしても部活を辞められず無理に学校に通い、部員に陰で悪口を言われながら部活にも出ていました。

後輩はとても慕ってくれていたのでそれだけが救いでした。

でもある日、学校に向かおうと家を出ようとしたら。

「お腹が痛い」

トイレに駆け込み、お腹を下してしまいました。

元々お腹が弱い方ではあったのですが、それから毎日学校へ行こうとすると下痢をするようになりました。

頑張って家を出られても、電車の中でまた腹痛。何度も途中下車していました。

学校には行きたいのに、体が言うことを聞いてくれません。

何度も泣いて母に電話をして「帰っておいで」と言われ、その言葉にまた泣いていました。

1ヶ月程毎朝下痢をしていたのに、不思議と体重は変わりませんでした。あまりにも続いていたので消化器内科で検査をしましたが、胃下垂であること以外異常は見つかりませんでした。

そしてその病院で診断されたのが「過敏性腸症候群」でした。

17歳という年齢で突きつけられた現実はとても厳しいものでした。

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過敏性腸症候群って何?

過敏性腸症候群とは、精神的なストレスや自律神経バランスの乱れによって腸の働きに異常が生じ、便秘や下痢などの排便の異常を引き起こす病気のことです。

排便の異常の現れ方は人によって異なり、絶えず下痢が続く人もいれば、便秘と下痢を数日ごとに繰り返す人もいます。私は典型的な下痢が続くケースでした。

現在日本人の10%程度の人が過敏性腸症候群であるとされていて、この病気は珍しいものではありません。

私も17歳の時に診断され、1度はよくなったのですが最近また症状が強く出るようになってきてしまいました。

お腹の張りやガスを伴うことも多く、中にはトイレから離れられず日常生活に支障をきたすようなケースや、電車やバスに乗れず出勤できなくなるケースも少なくありません。


原因

残念ながら過敏性腸症候群の明確な発症メカニズムは現在のところ解明されていません。

腸は第二の脳と言われるほど、腸の働きが脳から繋がる神経と密接に関わっていると言われています。

脳腸相関の異常が過敏性腸症候群の発症に関わっているのではないか、と言われています。

治療

私が言われた、過敏性腸症候群を改善する最善の方法は

・規則正しい生活

・ストレスを溜めない生活

でした。あらゆる病気に言われていることですよね。

私はこの病気と15年近く付き合ってきています。

良くなったり、悪化したりを繰り返しています。

根本的治療法は現在見つかっていないので、自分ができる最善の方法を模索しながら生活しています。

病気になっても幸せ

私は長いこと過敏性腸症候群と付き合っていますが、決して不幸ではありません。

もちろん診断されたばかりの頃は、部員や顧問を恨んでいました。

毎日下痢をして苦しみもしました。

今も辛い日、制限されてしまうことも残念ながらあります。

でも、幸せです。

病気になったからこそ、他人に優しくなれたり同じ状況の人の苦しみを理解できるようになったと思います。

今現在、過敏性腸症候群で苦しんでいる方達。大丈夫です。きっとよくなります。

この記事を読んだ同じ状況の人たちにとって、少しでも救いになったら幸いです。

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