不妊治療と仕事の両立
生理痛が重い
私は若い頃から生理痛が重く、薬を飲んで寝込むことが多くありました。
20歳の頃は、あまりの痛みに痙攣し、意識がなくなるほどのこともありました。
それでも婦人科に行っても特に異常は見つからず、薬を飲みながらなんとか過ごしていました。
しかし、26歳の頃オーストラリアの留学中に不正出血が続き、受診して色々と検査をしました。
そこで分かったのが「子宮内膜症」でした。チョコレート嚢胞も大きいものがいくつかあり、ステージ4だと言われ、すぐに手術をするべきだと言われました。
結局オーストラリアで腹腔鏡手術をし、目を覚ますと、エコーで見たより嚢胞が多く、予定の手術時間の倍かかったこと、盲腸にも癒着しそうだったから切除したことを言われました。
無事に手術も終わり、再発予防のためにピルを飲むようになりました。
子どもが欲しいと思っただけなのに
31歳の時に結婚をしたのですが、彼には結婚前から「もしかしたら治療しないと子どもが出来ないかもしれない」と伝えていました。
年齢も年齢だったので、早いタイミングで不妊治療クリニックを調べ、一緒に受診してもらいました。
色々と検査をしましたが、これと言った不妊の原因は見つかりませんでした。
タイミングを何度か試し、すぐに体外受精にステップアップしました。
体外受精をしたら、すぐに子どもを授かれる。
そう思っていた私はとても甘かったなと思います。
仕事との両立
私は保育士として働いているのですが、不妊治療を始めるにあたり、園長相談が必要でした。
保育士はシフト制で担任も持つので、正直両立するのが本当に難しかったです。
希望休と違い、前日や数日前に休みたい日が決まるので、ペアの先生には理由も言う必要がありました。
「不妊治療をしているのでお休みが多く、ご迷惑をおかけします」
そう言うのがとても辛かったです。どうしてそれでなくても辛い思いをして治療をしているのに、さらに自分を苦しめないといけないのか。
さらに園長には、「急な休みが増えるとみんなも不審に思うだろうから、不妊治療していることを公表してもらっていいかな。」と言われました。
え?なぜ?公開処刑でもされている気分になりました。確かに上の立場の人からしたら、私だけ特別扱いするわけにもいかないだろうし、仕方のない選択だったのかもしれません。
それでも私はペアの先生にだけ伝えるという方法を取りました。
まだまだ世の中の理解は足りない
不妊治療を3年程経験して思うことは、「会社や社会の不妊治療に対しての理解はあるようでまだまだ足りない」ということです。
このご時世ですから、あからさまに嫌な態度を取ったり、嫌なことを言ってくることはありませんでしたが、理解をしてくれているかと言えばそうではないと思います。
実際不妊治療を経験した人ではないと理解しきれない問題だと思います。
不妊治療の保険適用が開始され約1年。薬や内診の回数の制限等があるものの、確かに費用面では楽になっていると思います。
ですが、病院にもよると思いますが原因不明の不妊症は検査が本当に多いのです。
そしてその検査は自費で10万、15万とかかることが多いです。
保育士は給料も低いので、月給分が検査や治療費で飛んでいくことも多かったです。
そんな仕事との両立の大変さを抱えながら心身ともに疲れ果て、子どもを授かれるはずもないのですが、仕事を辞めてしまったら治療が出来なくなるかもしれないという不安から、悪循環の繰り返しでした。
友だちには、「仕事辞めたら子どもできるよ」と言われたりしながら、ただ日々を過ごしていくことしか出来ませんでした。
世の中の働く女性が、自分を犠牲にしないで不妊治療と向き合える世の中になって欲しいと願うばかりです。
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