イヤイヤ期の子どもとの関わり方
子どもの成長と共にやってくる「イヤイヤ期」。子どもが健やかに育ち、自我が芽生えていて喜ばしいことではありますが、本人も保護者も大変なのがイヤイヤ期ですよね。そんなイヤイヤ期を乗り越えて自律へと導くにはどのように関わっていけばいいのでしょうか。
イヤイヤ期を乗り越えて自律へと導く
もしもお子さんが以下のような状況になったら、皆さんならどうするか考えてみて下さい。
A.「もうご飯の時間だから片付けて」とご飯を食べるように促す
B.「もっと遊びたかったんだね」と気持ちを受け止めてなだめる
いかがですが?どちらの対応を考えましたか?
この場合の良い関わり方はBの方です。
ついつい「もう!もうご飯だから片付けて!」と言ってしまいそうな場面ではないでしょうか。
ですがここは「もっと遊びたかったんだね」と子どもの葛藤を言葉にしてあげ、温かい気持ちで見守ることで、子どもは気持ちの立て直しができるようになっていきます。
その「葛藤」を繰り返すことで、「自分自身の感情を自分でコントロールする力」を身につけていきます。
「受け止める」と「受け入れる」の違い
子どもの気持ちを立て直すのを待たず、「今日だけね」「いいよ、いいよ」と全てを受け入れてしまうと、自分の気持ちと行動をコントロールする経験ができず、子どもの自律の芽生えを育てるこどができなくなってしまいます。
とは言っても、仕事も家事もあるし、全てに向き合うのは大変!と思うこともあると思います。お子さんによってはイヤイヤ期が長く、大変なこともあると思います。
そんな時は深呼吸して10秒待ってみて下さい。
子どもは、大人が考えて行動するより6秒〜10秒程かかると言われています。なので、「もう!」となる前に10秒ほど数えてみて、子どもの考える時間を与えてみてください。
少しの時間待ってみるだけで、冷静になって優しい気持ちで子どもと向き合えるようになるので、1度試してみて下さい。
「イヤイヤ」に込められた子どもの成長を理解しよう
- ①自分の思いが通らないことを理解するには時間が必要
大人でさえ、アンガーマネージメントの本が売れるほど、自分の気持ちをコントロールすることが難しい場面がたくさんありますよね。 自分の思いが通らない時にどうしたら良いか考えるには、自我が芽生えたばかりの子どもにはもっと難しいものです。泣く、怒ることで感情を表し、段々と気持ちをしずめていけるので、ゆったりとした気持ちで待ってあげることが大切です。
- ②感情を出すことで感情のコントロールができるようになる
外で激しく泣いたり怒ったりしていると周りの目が気になったりしますよね。ですが、激しく感情を吐き出して、次第に感情がおさまっていくと、自分がどう対処したらいいかが見えてくるものです。「葛藤」を繰り返すことで、「自分の力で自分自身の感情をコントロールする力」を身につけていきます。イヤイヤ期は永遠に続く訳ではありません。ほとんどのお子さんが通る道です。子どもの発達や成長を理解することで、穏やかな気持ちで子どもと接することができるようになると思います。
「正解」のないのが「子育て」や「保育」の難しいところだな、と日々痛感しています。子どもの「発達」や「成長」を理解せずに保育をすると、「なんでこんなにイヤイヤするの!」「なんでそんな大きな声で泣くの!」と怒る保育士になってしまいます。
でもだからこそ子どもと関わるのって楽しい!と思えるような情報を共有していけたらいいなと思います。
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